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2005年12月28日 (水)

いまおかしんじの小さな炎 (綿)

main 昨日は、いまおかしんじ(今岡信治)監督に新作『かえるのうた』についてインタビューしました。女優の故・林由美香さんを主演にした『たまもの』(若くもないのに無気味なファンシーさを纏ってひたむきに男を愛すちょっと痛い女の人を描いている秀作です)で俄然注目度が高まっているピンク映画の監督さんで、好きな監督さんの一人でもあったのでちょっと緊張しました。ご本人は、のんびりとした方で「ちゃんとしゃべれるかなぁ」とちょっと心配しながら真剣にインタビューに応えてくださいました。一見ぼんやりしていながら(失礼)もどこかひとつ芯が通っていて、その芯の部分さえブレていなければあとはOKという柔軟さ、気楽さがいいなぁと思いました。しかし、そのぼんやり加減に油断をしていると突然ハッとするような、瞳の奥がキラリと光るようなことを話し出すので、まったくもって気が抜けません。特に私がつよく射抜かれたセリフは「もう人生ってつらい事ばっかですよね。漫画で飯が相変わらず食えていなくても、シングルマザーでも、1年365日のうち、一日でもよかったな、と思える一日があればそれでいいですよね。」
というもの。『かえるのうた』のラストシーンをしてこう語ってくれました。
この仕事をやってよかったと思えるのは、こういうセリフが聞けたときです。映画の作品についてのインタビューというのはある意味では受ける側もする側もルーティンワークになってしまうことも多々あるんですが(スター俳優や人気監督とかだと一日に何本も取材を受けるため同じ質問に何度も答えなければならないため)、基本的にクリエーターが自分の創造したものについて語るという行為は、監督や俳優にとって自分を語ることであり人生を語ることなので、もうその人にとってもっとも大事にしていてもっとも尊いものを見せてくれてるって気がする瞬間があります。そういう時、その言葉とか想いに感動すると同時に「えっ、私なんかに見せてくれていいの?」っていう驚きで胸がいっぱいになります。こんな言葉を相手から聞き出してやった!とかそういう下卑たライター根性ではなく(そういうのもあるかもしんないけど)、その人の中にある小さな炎みたいなものを惜しげもなく見せてくれたという喜びがそこにあります。
昨日のいまおかさんインタビューでも、そういう種類の喜びがあるものでした。「365日のうち1日だけハッピーならそれでよし」かみ締めていきます。ちなみに、前売り券には開運コンドームのおもちゃが付いてくるそうですが超脱力系のいまおか語録がもれなくついてくるそうです。「吉祥寺のピンサロがどうたらこうたら(失念)」とかそんな感じの。いまおか監督でいましろたかしの「ハードコア」を映画化希望ー。
(綿)

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太刀打ちできない物悲しさ・今岡信治(いまおかしんじ/いまおかしんぢ) なにが素晴らしいかと言われれば、作品。 作品のどこかと言われれば、登場人物とストーリー。 どっちと言われれば、登場人物。 どこがと言われれば、世界(作品)の中での立ち位置。 どんな風にと言われれば、みんなどこかズレていて、圧倒的に弱くて、溜まっていて、寂しくて、だけど他の人間と違うのは腹の底から何かを叫ぶ、そんな悲しくて美しい姿。 いまおかしんぢの素晴らしさはすごく私的な人間を、内面に落とさずに魅力的に描く... [続きを読む]

受信: 2006年2月 8日 (水) 16時35分

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